VainDream雑誌広告より
VainDream発売前後に雑誌に掲載された広告より抜粋したもの

トリステラム
主人公。通称トリス。髪・目共にグレー。デュマ近衛騎士団の一人だったが、戦いの中セルジルドの魔導士グランザムに敗れ、死にかけて居る所をメルに助けられる。冒険を通じて真の勇者へと成長していく。
メルウィン
幼い頃ある事件をきっかけに魔法に目覚める。この世界では魔法を使える者は非常に珍しく、メルも一人前の魔術士となるべくして王都アスラフィルで修行中であったが、戦乱を避け今はエステランザで暮らしている。
カローン
燃え落ちる王都からメルウィンを助け出し、エステランザまで連れて来たのは彼である。以前は、とある富豪の用心棒をしていたらしい。自流ではあるが短剣にてだれ、今ではエステランザの「オサ」に重く用いられている。
ラファエル
誰にでも好かれる笑顔と、熱い正義感を持つ青年。吟遊詩人として各地を旅しているらしいが、自分の事は話したがらない。時折マントの衿影に見える銀製のペンダントなど、一介の詩人が持てる物ではなく、何かを隠していると思われる。
レイミーア
事実上もうアスラフィル軍は存在していないが、生き残った者が今なおレジスタンスとして抵抗を続けている。その先頭を切って敵陣に飛び込んでいく女戦士レイミーアの話は人に戦う勇気を与えた。噂では、彼女達は迷路の様に入り組んだ王都地下に潜んでいるらしい。
サダ隊長
アスラフィルの元貴族だった彼は、軍の生き残りを率いてレジスタンスを結成。自ら隊長となり、王都の地下からセルジルド軍に抵抗活動を続けているらしい。誠実な性格から広い人脈を持ち、ダラム・ディウスの皇帝アンフィニーとも友人である。
魔導士アーメス
クリスタル・グレイの異名でエルゼリアにその名を知られる魔導士。噂では銀色に輝く髪を棚引かせた青年であるらしいのだが、めったに人前に現れない為に謎が多い人物である。もし敵にまわったとしたら、彼ほど強敵となる者はいないだろう。
アンフィニー
エルバニス大陸の最北に位置するダラム・ディウス帝国の現皇帝。剣技と魔術を極め至上の皇帝と呼ばれている。その強大な魔力からか、その地位に就き既に200年以上が経っているにも関わらず、外見は20代後半にしか見えない。
妖騎士団
正式名称をセルジルド皇帝騎士団。セルジルド軍最高の実力を持つ7名によって組織される。皇帝の影に潜み守護することが本来の目的である為、その正体は公表されなかったが、アルザック戦役と同時に戦場に姿を見せる様になった。その圧倒的な強さと残忍な手口から、人々に妖騎士と呼ばれる。


エスファーム四聖神の降臨

その昔、迷える地上の人々を救うべく
4つの大陸に4人の神が降臨された。
魚群なす海を、肥妖な大地を指し示し、
人を集め、町を造らせ、国を造らせ、銅を与え、鉄を与え、
時に天界の技術をも与えなされた。
常に脅威であった魔物達を暗き森の奥へ追いやり、
草原を畑とし、荒れ狂う海を帆船で越え、
人々は自分達の領域を広げていった。

人間は繁栄し、神を心から崇拝した。
神は満足気に微笑むと、
やがて天界へと帰って行かれた。



永劫にも等しい眠り

内面にあるすべての世界と共通する働きを
彼らは知っていた
しかしかつて躍如として真理の礼盤に立たんとした者が
どうして忌まわしき采配に至った栄光を
忘却せずに居られるであろうか
己の思い上がりを、煮えたぎる憎悪を
戒めの鎮魂曲をもって鎮め
そして、永劫にも等しい長い眠りの時が訪れた

エルゼリア創世黙示録 第17章



神々の遺産

神は天界に戻られ、そして地上には「神々の遺産」が残された。
神がまだ地上におわした頃、人々に与えた武具がそうであり、
神聖不可侵の神殿から出てきた宝物がそうであった。
多くの遺産は、その使い方を理解されぬまま保管されたが、
幾たびかの戦乱で、ほとんどが行方を分からぬ物となってしまった。
やがて時を経、人の中に「神々の遺産」を使う者が現れた。
絶大なる力は彼らに、
鋼鉄の体を、万人の愛を、世界の真理を、王の玉座を、
……与えた。

「神々の遺産」を手にする者、世界を制する……
人々の間に伝説が生まれた。

「神々の遺産」を手にする者、世界を制する。



エステランザ
 冒険の始まりとなるエステランザ。この町は、エルバニス不可侵条約の示す所により、弱小ではあるが、自ら自治権を持つ小国である。とは言っても、経済面軍事面は完全に独立しておらず、デュマ、ザイアンの両国を共同体とする、キマール三国連邦に属する。
 かつて降臨したエスファーム四聖神の一人、女神エル。その神殿と、そこに栄えた都ランザーテは、数人の神官によって統治されたという。その由来からか、エステランザでは王政が引かれておらず、町の長老たちの話合いから指導者が選ばれる。その者は長(オサ)と呼ばれ、全権を託される事となる。
 セルジルド軍が同盟国であったデュマを制圧した今、エステランザも何等かの手立てを考えなくてはならなかった。元々エステランザは軍隊を持たぬ国だった。急遽有志を募り、自衛団を結束。だがそんな矢先、エステランザに無惨な連続殺人が起きる。しかも被害者は子供ばかりであり、しかもその子供たちには共通点が……。
 自衛団の最初の任務は殺人犯探しとなり、犯人が見つかるまで町への出入りは禁止になった。

デュマ
 大陸の北東に位置するキマール地方の中心地として栄えた国、デュマ。この国は主人公トリステラム(トリス)が育った故郷でもある。しかし、今や寒々とした廃虚がその場所であった。
 エルバニス不可侵条約を破りアスラフィルを侵略したセルジルド軍は、その勢いのまま北のデュマへ針路をとった。デュマ王はこれに徹底交戦の構えをとり、正面からセルジルド軍と衝突。「もともと小国のセルジルド、例え大きな軍隊を持ったとしても、アスラフィル軍と戦って一時も休んでおらん。わがデュマに負けは無い」それがデュマ王と大臣達の共通意見だった。
 だが、デュマ軍の兵はこの戦いがかつて経験した事の無い想像を絶する物である事をすぐに知った。腕を切り落とされていながら猛然と襲いかかるセルジルド兵など良い方である。首のない兵士、鋼鉄の鱗に覆われた化け物、見た事も無い魔物達、そして雷と爆炎を従えた魔導士……。さらに彼らはデュマ軍の全ての作戦に先手を打って来たのである。先陣をとったレナード第1王子が戦士。ラグーナの砦に集結した生き残りの兵士達と近衛騎士団は死体を山となした。しかしデュマ王は最後まで降伏しなかった。
 廃虚となったデュマの街の残骸は、セルジルド軍との戦いがいかに凄まじかったかを今に思わせる。

アスラフィル
 230年ほど前、世界的に国同士の対立が表面化した時代があった。エスファームの四聖神が天界に戻ってからも人の勢力は増し続け、天敵であった魔物達は力を無くし、そして人の敵が再び人となったのだ。それはエルゼリアでも例外ではなかった。国同士の間に何度かの悲劇的な戦いが起った。
 そしてその時代、ルーンガルド地方に一人の英雄が現れたのである。その男はエルゼリアの各国を回り、その後エルゼリアの全ての国の間で平和条約の調印を交わさせた。これを後にエルゼリア不可侵条約と呼ぶ。エルゼリア暦はこの時をもって紀元とし、以後セルジルドによって始まったエルゼリア侵略戦争の223年までエルゼリアに平和をもたらした。その英雄こそが初代アスラフィル王である。
 既にセルジルド軍によって滅ぼされてしまったが、かつてはエルゼリア最大の軍隊を持ち、諸国の先頭に立って人類の繁栄と経済の安全を約束していた。階層式の全天候型首都は上下水道の完備された近代的都市であり、今も太陽の光を浴び銀色に輝いている。

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